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デジタル余白

ホーム画面を空にする、二つの方法

要点

  • スマートフォンのホーム画面を空にする方法を、「削除する」流儀と「隠す」流儀の二つで比較した。
  • アイコンを削除する方法は徹底的だが復元の手間が大きく、必要なときの摩擦が増える。
  • 一方アプリを別画面へ隠す方法は緩やかだが、検索一つで戻れるため習慣が元に戻りやすい。
  • どちらが正しいかではなく、自分が「摩擦をどこに置きたいか」で選び分けるのが現実的だ。

ホーム画面を一面のアイコンで埋めるのをやめたい——そう思ったとき、やり方は大きく二つに分かれる。アプリそのものを消してしまう徹底した流儀と、画面から見えない場所へ移す緩やかな流儀だ。どちらも「空のホーム画面」という同じ見た目に行き着くが、その先の使い心地はかなり違う。

削除する流儀

第一の方法は、使用頻度の低いアプリを思い切って削除することだ。視界から消えるだけでなく、起動する手段そのものがなくなる。衝動的に開く余地は完全に断たれる。カル・ニューポート氏が『デジタル・ミニマリズム』で提案する、一定期間アプリを完全に手放してから本当に必要なものだけ戻す手順は、この流儀の代表例といえる。

ただし代償もある。後で必要になったとき、再インストールとログインの手間が要る。この摩擦は衝動を抑える一方、正当な利用まで面倒にしてしまう。

隠す流儀

第二の方法は、アプリを消さずに、ホーム画面の外——別ページやフォルダの奥、あるいは検索からしか辿れない場所——へ移すことだ。見えないので普段は意識に上らないが、必要なときは検索一つで呼び出せる。摩擦は小さく、生活への影響も少ない。

もっとも、摩擦が小さいぶん、習慣は元に戻りやすい。検索の二、三文字を打つ手間は、衝動を止めるには軽すぎることがある。気づけばまた、隠したはずのアプリを一日に何度も呼び出している。

摩擦をどこに置くか

二つの流儀の違いは、結局のところ摩擦の大きさと位置の違いに尽きる。削除は摩擦を最大化し、隠すは最小化する。正解は人によって、またアプリによって異なる。本当に手放したいものは削除し、頻度は下げたいが完全には切れないものは隠す、という使い分けが落としどころになりやすい。通知の設計と同じく、ここでも鍵は件数ではなく、どの動作にどれだけの手間を割り当てるかという配分にある。終わらないスクロールを止めたいなら、まず一番摩擦をかけたい一つを決めることから始まる。

出典

  • カル・ニューポート『デジタル・ミニマリズム』(早川書房)
  • BJ・フォッグ『習慣超大全(Tiny Habits)』(習慣形成と行動の摩擦に関する議論)

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